踊るタイトル! 池上ブックスタジオで“書名川柳”
旧ブログからの悪しき習慣ですが、うっかりすると1ヶ月以上も空いてしまいますね。
新年からテーマを変えて棚に並べる本を一新して臨むつもりが、おなかの風邪にやられまして、いきなりつまずいた年始でございました。
それでもなんとか1月半ばから、新しいテーマでスタート。
踊るタイトル コトバの遊び場
愉快・ヘンテコなリズムのタイトルの本ばかりを並べたらどうなる?というのがコンセプトです。以前の旅のテーマと同じく、“いちばん売りたい本”が中心にありますが、それについてはまたおいおいお話しできればと思います。
昨日2月6日(土)のお店番の際には、このテーマに絡めてちょっとした遊びの企画を考えました。
「文庫川柳」ってご存知ですか?
発祥がどこなのかは存じ上げませんが、私が文庫川柳について知ったのは、twitter上で、まさに「文庫川柳」というアカウントのユニークなツイートからでした。
文庫本のタイトルを使って、川柳をつくる。なんて粋な遊びなのでしょう!
ゆるく考えれば、文庫に限らず単行本でも雑誌でも、タイトルがあればなんでもできる。また、川柳だからといって「五・七・五」に厳密にこだわる必要はなく、自由律でいいじゃないか。要は、異なる本と本のタイトルを組み合わせることで、そこにイメージを喚起するコトバが現れる。誰にとっても気軽に取り組むことができる、そしてなんと創造的な遊びなのでしょうか。
書名自体に独特のリズムがある本を並べている今回のテーマと、書名自体を使ってコトバの遊びをする「文庫川柳(書名川柳)」はとてもいい組み合わせ。そこで、池上ブックスタジオにある本を使って、書名川柳をつくって遊ぼうという企画を考えた次第です。
まぁ、そうは言っても、お客さんがその場でパッとつくるのには、ちょっと戸惑いもあったかもしれませんね。本の豊富な場所で、ちょっとお酒など飲みながら、セッション的にその場のノリを活かしてやってみるのがいちばん楽しいかもしれません。それでも、ブックスタジオの棚主仲間もいろいろ遊んでくれて、結果的におもしろい作品が並びました。溢れるポエジー、ぜひご堪能ください。
クリスマスのディナー、食べるのか、食べられるのか……これは予行練習、家で本を探していた際の、わが家の子どものセレクトです。
店主仲間のお嬢さんが、とっても素敵なリズムのコトバを。お願い、魔法よ解けないで!
再び店主仲間の息子さん作(1)
月からどこかへ旅に出るのかな
再び店主仲間の息子さん作(2)
みんなで仲良く暮らすためのおうちを?
お客様の作品。
だけどちょっとだけどちょっとだけどちょっとこわいな……
店主仲間の作品(1)
そんなときでも、きっと子規は笑い飛ばしそう。
店主仲間の作品(2)虚空から不思議な声がしたら、それはもしかして……
店主仲間の作品(3)
想像力の扉は、絵本だ。
本日から参加の若き店主仲間(学生チーム)の作品(1)
え、え? 本当に? 見つけた!
本日から参加の若き店主仲間(学生チーム)の作品(2)
転がりながら世界を味わう。
本日から参加の若き店主仲間(学生チーム)の作品(3)
不思議なスイッチがつながっちゃったみたい。
続いては、私が勝手に選んだブックスタジオの棚のコラボシリーズ(1)
民話的な、大いなる相手への問いかけ。
〈ブックスサマナー × LIFE IS PICNIC〉
ブックスタジオの棚のコラボシリーズ(2)
ソロキャンプで読むのかな?
〈ままや × 本のひとにぎり × LIFE IS PICNIC〉
ブックスタジオの棚のコラボシリーズ(3)
そうか、服を買いにいこう。
〈おおたfabooks × 池上で考え中〉
ブックスタジオの棚のコラボシリーズ(4)
おけいこ中は同じように集中!
〈しろくまのほんや × はいくや × makaniまにまにlani〉
最後は、私の蔵書から選んだこの一句で〆。暗闇のトンネルだからこそ、いい声が見つかるかもしれない。
昨日は、割とお客様が途切れずお越しくださり、ブックスタジオの本棚をゆっくり見られたのは本当に閉店間際になってからだったのですが、上に記したものに止まらず、まだまだおもしろそうな書名がたくさんあって、私の目には光輝いて見えていました。
先にも述べましたが、本のたくさんある場所で即興的に楽しむもよし、SNSを通じてオンラインで楽しむもよし、連歌のように複数名でつなげていって楽しむもよし。遊び方は無限大です。
本は、読むだけが楽しむ方法ではありません。こういう楽しみ方だって大いにありです。そして、こうやって書名が気になって手に取った本から、また新たな世界が開けるかもしれません。
#書名川柳 、ぜひぜひ楽しんでみてください。