〜本有引力〜

本と本がつながりますように

魔法の庭のような、絵本のお店ーーティール・グリーン

3年ぶりのお会式で、特に万灯行列のあった昨夜は大いに盛り上がった池上から、ひとつ隣の駅へ。千鳥町には、まるで絵本や物語のなかに出てくるような、それは素敵な本屋さんがあるのです。

駅から歩いて7分ほど。住宅街のなかに、板組のような白い壁と味わいのある深緑の看板が印象的なお店があります。(※最寄り駅は、東急多摩川線武蔵新田駅。徒歩4分ほど)

ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ

池上線沿線にある本にまつわる場所のなかでも、特に声を大にしておすすめしたいところです。

お店に入ると、国内外の絵本と児童書がいっぱい、そして海外の作品については一部原書も。店主の種村由美子さん選りすぐりの本が並んでいます。窓辺にはぐりとぐらやエルマーの竜など、絵本でおなじみのキャラクターのぬいぐるみたちの姿が見えます。こういう仕掛けは、小さな子どもたちにはとても嬉しいですね。

そして廊下を抜けていくと、そこにはティールームがあるのです。グリーンのある中庭と大きな窓からは陽が差し込み、明るく気持ちのよい空間。そしてここはギャラリーでもあり、名だたる絵本作家さんたちの原画展などが、いつも途切れることなく催されています。(ブログなどで、過去の展示をぜひご覧ください)

※ちょうど昨日12日(水)からは、「中嶋香織の装丁のおしごと展」が始まっています(〜10月30日〈日〉)。絵本『くるみのなかには』や、アストリッド・リンドグレーン作品の新訳など、魅力的な装丁を多々手掛けている中嶋香織さんの展示、ぜひ足を運んでみてください。

コロナ禍にともない、以前のようには実施できないこともありますが、それでもここでは、上記のとおり原画展を中心とするさまざまな展示、おはなし会やコンサート、ワークショップなどさまざまな企画が開かれています。作家さんたちが実際にいらっしゃることも多く、読者との交流の場にもなっています。

そしてティール・グリーンといえば「コガモ倶楽部」。種村さんによる絵本にまつわるコラムとブックガイド、イベントなどのお知らせを載せたティール・グリーンからのお便りです。近刊の号はホームページでもご覧いただけますが、ぜひお店で、紙の「コガモ倶楽部」をお手にとってみてください。

「お茶が飲める絵本の店」として、ご近所の皆さんにも、遠方の方々にも、ファンの多い絵本と児童書のお店。小さいお子さんがいらっしゃる方はもちろん、どなたにもおすすめしたい、素晴らしいお店です。子ども時代を思い出す一冊や、大人になったいまだからこそ響く本など、素敵な本との出合いが待っているはずです。

「誰かに贈る本を選びたい」など、本について聞きたいことがあれば、ぜひ店主の種村さんにご相談を。きっと素敵な一冊に出会うことができますよ。

ティール・グリーンと池上ブックスタジオ、休日の本さんぽ、ぜひお楽しみいただければ嬉しいです。

◆お店情報
ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ
・OPEN/11:00-1800
・定休日/月曜・火曜
・〒146-0083 大田区千鳥2−30−1


【池上線開業100周年記念企画 沿線“本”まつり/開催概要】
◆会場:池上ブックスタジオ(東京都大田区池上4-11-1第五朝日ビル1F/東急池上線「池上」駅より歩8分)
◆期間:10月1日/7日、8日/14日、15日/21日、22日/28日、29日(金・土)
◆オープン時間:各日13時〜18時
◆イベント内容:
・池上線沿線にまつわる本の販売(主に新刊書籍)
・池上線沿線にまつわる本の展示
・沿線にある書店や出版社の紹介